言語についての記事がおもしろい ! スペインと比較しながら、日本語の将来は?
●Diamond に掲載されていた 山口埼玉大学名誉教授の記事が いろいろ勉強になる。
タイトル: 日本語が「消滅の危機」にある理由、世界で9番目に話されているのになぜ?
以下、抜粋。
日本では、2020年から、小学3年生からの英語教育が始まりました。未来を背負う子供たちが、自国語を十分にマスターしないうちに、英語教育を始めることは、将来的にその国固有の言語の衰退を招きます。日本語学者の宮島達夫さんも指摘しています、「小学校への英語導入という決断をするには、日本人が将来英語モノリンガルになる第一歩になるかもしれない、という覚悟をしておく必要があります」
小学校への英語導入という決断は、最初のうちは、母国語である日本語とのバイリンガル(=二つの言語を話せる人)を生み出しますが、やがて世界共通語の英語のみを話すモノリンガル(=一つの言語のみを話す人)になっていくということが分かっています。
世界にある言語の総数は>
大まかに6000種類から7000種類と考えておくのが妥当
日本語は、母語話者数から見ると、世界の言語の中でどのくらいの位置にいるのでしょうか?第9位です。1位は中国語で、母語話者数はおよそ8億8500万人、2位が英語で4億人、3位がスペイン語で3億3200万人、4位がヒンディー語で2億3600万人、5位がアラビア語で2億人、6位がポルトガル語で1億7500万人、7位がロシア語で1億7000万人、8位がベンガル語で1億6800万人。
そして、9位が日本語で1億2500万人です。日本の人口が、日本語の母語話者数になっているのです。ちなみに、10位はドイツ語で1億人です。
母語話者数から見ると、滅びる危険性の少ない言語の一つです。
でも、言語の消滅の原因は、母語話者数のみにあるわけではありません。日本語は、英語やスペイン語などの世界共通語にはない消滅しやすさを抱えています。英語やスペイン語などは、発祥の地であるイギリスやスペイン以外の土地でも話されています。さらに、英語やスペイン語は、第二外国語として世界中で学ばれています。
ところが、日本語は日本以外の国で話されることはありません。第二外国語として学ばれることも多くはありません。日本語は日本でしか話されていない孤立言語です。
ちなみに、第二言語として学んでいる話者数を加えて世界の言語の使用状況をとらえると、英語が第1位の座につきます。さすがに世界共通語の貫禄(かんろく)です。合計13億5000万近くの人に使われています。こうした第二言語の話者数も加えて順位を並べなおすと、日本語は13位に下がります。
消滅の波は、「方言」から国家レベルの「日本語」にまで、ひたひたひたと音もなく、おしよせてきています。
よほどの覚悟を持って日本語の将来を守らなければ、いつの間にか英語の国になっている可能性もあり、 と結んでいます。
タイトル: 日本語が「消滅の危機」にある理由、世界で9番目に話されているのになぜ?
以下、抜粋。
日本では、2020年から、小学3年生からの英語教育が始まりました。未来を背負う子供たちが、自国語を十分にマスターしないうちに、英語教育を始めることは、将来的にその国固有の言語の衰退を招きます。日本語学者の宮島達夫さんも指摘しています、「小学校への英語導入という決断をするには、日本人が将来英語モノリンガルになる第一歩になるかもしれない、という覚悟をしておく必要があります」
小学校への英語導入という決断は、最初のうちは、母国語である日本語とのバイリンガル(=二つの言語を話せる人)を生み出しますが、やがて世界共通語の英語のみを話すモノリンガル(=一つの言語のみを話す人)になっていくということが分かっています。
世界にある言語の総数は>
大まかに6000種類から7000種類と考えておくのが妥当
日本語は、母語話者数から見ると、世界の言語の中でどのくらいの位置にいるのでしょうか?第9位です。1位は中国語で、母語話者数はおよそ8億8500万人、2位が英語で4億人、3位がスペイン語で3億3200万人、4位がヒンディー語で2億3600万人、5位がアラビア語で2億人、6位がポルトガル語で1億7500万人、7位がロシア語で1億7000万人、8位がベンガル語で1億6800万人。
そして、9位が日本語で1億2500万人です。日本の人口が、日本語の母語話者数になっているのです。ちなみに、10位はドイツ語で1億人です。
母語話者数から見ると、滅びる危険性の少ない言語の一つです。
でも、言語の消滅の原因は、母語話者数のみにあるわけではありません。日本語は、英語やスペイン語などの世界共通語にはない消滅しやすさを抱えています。英語やスペイン語などは、発祥の地であるイギリスやスペイン以外の土地でも話されています。さらに、英語やスペイン語は、第二外国語として世界中で学ばれています。
ところが、日本語は日本以外の国で話されることはありません。第二外国語として学ばれることも多くはありません。日本語は日本でしか話されていない孤立言語です。
ちなみに、第二言語として学んでいる話者数を加えて世界の言語の使用状況をとらえると、英語が第1位の座につきます。さすがに世界共通語の貫禄(かんろく)です。合計13億5000万近くの人に使われています。こうした第二言語の話者数も加えて順位を並べなおすと、日本語は13位に下がります。
消滅の波は、「方言」から国家レベルの「日本語」にまで、ひたひたひたと音もなく、おしよせてきています。
よほどの覚悟を持って日本語の将来を守らなければ、いつの間にか英語の国になっている可能性もあり、 と結んでいます。
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