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スペイン語圏 関連書籍ご案内

スペイン語諸国の関連書籍8冊をご紹介いたします。関心のある
方々はどうぞ(ネット)書店あるいは図書館へお運びください。

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●ゲバラ最期の時
著者:戸井十月
発行:集英社
定価:1575円

キューバ革命の英雄として今なお人々の胸に生きているチェ・ゲバ
ラ。そのゲバラに最後の食事を運んだ少女、まだ温かいその遺体に
触れた医師などの証言をもとに、ボリビアで謀殺されたゲバラとい
う一人の男とその最期の時をあぶりだしてゆく。ゲバラと同じよう
に、モーターバイクでアメリカ大陸やアフリカ大陸を旅した作者に
よる入魂の一冊。

●モレの国メキシコ
著者:マダジュンコ
発行:偕成社
定価:1800円+税

モレとは、15種類以上のチリやスパイスをすりつぶして仕上げるメ
キシコ名物のソースのこと。モレさながらに複雑な味わいを持つメ
キシコという国とその遺跡を、現代アーティストの目から紹介して
いるのがこの本。現地の写真と作者のイラストが美しくコラージュ
され、ページをめくるのが楽しい。

●逆さまの地球儀 複眼思考の旅
著者:和田昌親  
発行:日本経済新聞出版社
定価:1995円

新聞社特派員として中南米を縦横無尽に飛び回った経歴をもつ著者
が、地球儀を逆さまにすると物ごとの見え方がちがってくる、と教
えてくれる。「南」から見た国際関係論ともいえるが、題材は借金
やインカ、ステーキなど。徹底的に南側に立ったちょっと独断とも
言える物言いがむしろ小気味よい。中南米の応援団長登場!であ
る。

●天のおくりもの
著者:グスターボ・マルティン=ガルソ 翻訳:宇野和美
発行:光村教育図書
定価:1575円

人間のあかちゃんと羊のあかちゃんが迷子になった… スペイン国
民文学賞児童文学部門で最優秀賞を受けた作家と、スペインイラス
トレーション賞の最優秀賞を受けた画家のコラボレーション。ペー
ジの隅々まで発見がある、ほのぼの絵本。

●エル・スール
著者:アデライダ・ガルシア=モラレス
翻訳:野谷文昭/熊倉靖子  
発行:インスクリプト
定価:1890円

ビクトル・エリセ監督の名作映画『エル・スール』の原作。8歳の
少女の1人称の語りで、父への想いが静かに、しかし一方でもどか
しさを秘めて綴られる。父の死後、少女は父の故郷セビージャを訪
れ、「南」に残してきた父の心の一片を知る。映画の印象を裏切ら
ない静謐なトーン、文字のならびも装丁も美しい一冊。

●戦場の画家 (集英社文庫)
著者:アルトゥーロ・ペレス・レベルテ
訳者:木村裕美
発行:集英社
定価:819円

旧ユーゴスラビア紛争時に撮られた一人のクロアチア民兵の写真。
写真のせいでその妻と息子は虐殺された。10年後、壁画の制作を進
める元カメラマンを元民兵が訪れる。「あなたを殺すために」と。
それからの6日間、二人の間で緊迫感あふれる会話が交わされる…
 21年間報道記者として戦場にいた作者自身が、深い内省の末に生
みだした作品。

●ピカソ 巨匠の作品と生涯 (角川文庫)
著者:岡村多佳夫
発行:角川書店
定価:667円

ピカソの作品と生涯についてはこれまでも数多くの類書がだされて
いる。本書は、詩人、小説家や音楽家など同時代の優れたアーティ
ストとの交流のなかで、ピカソ自身が新しい表現法を見出していっ
たという視点に立って書かれている。文庫版というハンディサイズ
ながら、図版はすべてカラーで美しい。

●語学の西北
著者:後藤雄介
発行:現代書館
定価:2200円+税

副題に「スペイン語の窓から眺めた南米・日本文化模様」とあるよ
うに、スペイン語のアクセントや性数変化から話は始まるが、留学
での異文化体験や日本での夫婦別姓問題などにも言及、ことばを巡
る楽しい比較文化論となっている。NHKテレビの『スペイン語会
話』に2004年4月から1年間連載された「嗚呼、君の名はスペイン語
!」を第1部として収録。

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