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南欧で急進政党 躍進!

南欧で急進政党の躍進がめだっている。3月下旬に投開票されたスペインとフランスの地方選で議席数を伸ばしたほか、イタリアなどでもユーロや移民受け入れに反対する党が支持を受けている。失業問題が深刻ななか、緊縮財政を続ける政府に対する不満の受け皿となっている。南欧の急進政党が連携する動きもあり、支持拡大傾向は2015年に選挙が相次ぐ欧州各国に影響しそうだ。
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スペイン南部セビリアで、アンダルシア州議会選後に支持者に応えるポデモスの候補者(3月22日)=ロイター
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スペイン南部セビリアで、アンダルシア州議会選後に支持者に応えるポデモスの候補者(3月22日)=ロイター
 「我々は第一歩を踏み出した」。スペインの急進左派政党ポデモスのイグレシアス党首はアンダルシア州議会選が実施された3月22日、ツイッターで支持者に謝意を伝えた。二大政党が伸び悩んだり、議席数を減らすなか、前回不参加のポデモスが15議席を獲得した。

 ポデモスは「我々はできる」という意味。14年初頭に左派知識人が中心となって結党、14年5月の欧州議会選で5議席を得た。ギリシャの与党、急進左派連合と同盟関係にあり、反緊縮財政を訴える。スペインでは5月に地方選、9月にカタルーニャ州議会選、年末に国政選挙が予定され、アンダルシア州議会選は今後を占う試金石との位置づけだった。

 国政ではポデモスがトップに立つ世論調査もある。ラホイ政権の緊縮財政でスペイン経済は上向きつつあるものの、失業率はなお20%を超え、国民の既存政党への不満は強い。スペイン・ラモンリュル大のカサルス教授は「ポデモスはスペインの二大政党制を揺るがす勢力になる」とみる。

 フランスの県議会選は3月29日に第2回投票が実施され、オランド大統領の社会党が大敗した。極右の国民戦線(FN)は予想ほどは伸びなかったが、各県で議席数を増やした。

 イタリアで既存の政治システムの打破を目指す政党の「五つ星運動」も影響力を強めている。ロイター通信によると、同党はイタリアがユーロ圏から脱退すべきかを問う住民投票の実施を目指している。

 南欧で急進政党が支持を集める背景には、財政の引き締めにより生活水準が下がり、失業率が高止まりすることへの不満がある。「五つ星運動」は緊縮財政などの方針に批判を強めるよう、他の南欧諸国に呼びかけた。

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