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Noches en Blanco 眠れない夜

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ベネズエラで、スペイン語で書かれた俳句と短歌の本「NOCHES EN BLANCO 眠れない夜」が発表されました。 作者はカラカス在住のふたりのスペイン人です。季語がない、必ずしも5・7・5・7・7の定型に沿っていないなど、日本人には「これは俳句でも短歌でもない、ただの短い詩だ」と思われるかもしれません。でも、今年の4月23日、世界本の日に合わせてカラカスで開催された第一回サンジョルディ・ブック・フェアで発表されたこの本はラテンの人たちには好評です。
著者:イグナシオ・アギーレ・デ・カルセル(外交官)、ホセ・チョクロン・コーエン(弁護士)
イラスト: アルフォンソ・アギーレ・デ・カルセル 
発行:  プラネタ社

Buho blanco
invisible en la nieve
mi pena en la noche

(直訳)白いふくろう
雪の中では見えない
夜中の僕の悲しみ

(コメント)白いふくろうという現実と僕の悲しみという非現実のダブル・イメージです。暗闇の夜には僕の暗い悲しみも見えなくなります。

Desalentado,
una mosca en la sopa
me conmueve

(直訳)気分が落ち込んでいる
スープの中の一匹の蝿
僕の心を揺らす

(コメント)小林一茶の「やれ打つな、」に刺激されてできた句です。あまりに打ちひしがれて、スープに浮かぶ蝿にさえ自分を投影し同情してしまう気持ちを詠んでいます。

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