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スペインでのニュースから

スペインのサパテロ首相は27日、上下両院を解散した。総選挙は11月20日に投開票される。長引く不況や約20%にのぼる失業率の改善が主な争点だ。世論調査では最大野党・国民党の支持率が、与党・社会労働党を上回り、政権交代が現実味を増している。

 スペインの失業は、若年層に限れば40%を超え、欧州連合(EU)加盟国でも最悪の水準。社労党は党の重鎮で前内相のルバルカバ氏を次期首相候補に据えて雇用問題に取り組む。高所得層への財産課税で捻出した財源で、約30万人の雇用を創出するとしている。

 一方、国民党はラホイ党首を首相候補とし、「痛みのない改革」を打ち出している。暮らしに直結する社会保障費の削減には踏み込まず、サパテロ政権下で悪化した州政府の財政運営にメスを入れるなど歳出カットを急ぐ考えを強調。増税は中間層への影響が大きいとして、懐疑的な姿勢だ。